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 先入観や偏見というものは怖いものです。表面上からすべてを推し量ることはできないと知りながらも、そこは物事は見た目が九割というか、案外に表層的な一面だけで多くを知った気になってしまいます。
 中学のころの友達で茶髪なうえに軽くモヒカンしかも喫煙していたあからさまに不良なカッちゃんが思いのほか腕相撲が弱かったことも、同じく中学の友達で、自虐ネタだったんだろうけど卒業式でスクリーンに映す自画像の肌を緑色に染めたところあまりにもシュレックに似すぎて会場をざわつかせたTくんのフェイスポテンシャルも、そんなのは簡単に見抜けません。それはきっとバイアスがどこかに存在していたせいです。
 あるいは噂というものも同質ですね。たいてい噂とは間接的な情報なのですがそれにもかかわらず虚実入り乱れているので正しい情報の峻別が難しいものです。


 最近まとまった睡眠をとらず二時間おきに十五分ずつ仮眠をとるという生物としていいんだろうかという生活してるわけですが、昔から僕は眠りに関してはスペシャリストでした。
 小学生のころは1日10時間ねていましたし、中学生のころは苦手な教科の授業と受験シーズン以外は寝るか読書かで時間を過ごすいまにして思えばすいませんマイティーチャーと平謝りしたくなるくらい腹の立つガキだったわけですが、高校も高校であまり態度は変わりませんでした。
 高校の時分といえばビバ部活なわけで、休み時間に早弁とかしては次の時間にロダンの考える人ポーズをとりつつ脳みそはお花畑に包まれて野生のクマとキャッキャッウフフし、昼休みには体育館でバスケ、放課後には部活部活とたぶん運動部の方なら大いに共感してくださるだろう日々を送っていました。
 そんな僕でしたが成績は校内偏差値50をキープ。なんでお前寝てるのに平均とれてんだよ! とか言われつつ睡眠学習のプロとして名を馳せていました。家では勉強してたんだよバーロー。

 ともかく先生方には寝てるのバレずに過ごしていたわけですが、ある時寝るつもりはなかったのに睡魔に屈してしまったことがありました。
 まあ、しばらくして目を覚ましたんですが、このあとがなんというかですね……最初に目に映ったものが予想だにしてなかった様子なわけですよ。

なんか先生が僕の小指に自分の小指をからめてめっちゃ僕を見つめてました。

なにこのプロポーズ五秒前みたいな雰囲気。

 っていうかそんなキラキラした目でおっさんに見つめられても僕のハートは別な意味で動悸が激しくなってましてですね、何このデッドフラグなんか不気味だよっていうか怒るならわかるけど小指と小指を結んで熱い視線を送られてもそこには赤い糸なんて繋がってないですしいやいやいや反応できねえよ、ってなわけで僕は「うおうっ……!」とか声をあげて思わず先生の手を払いのけたわけです(この間1.5秒ほど)。
 ええ、先生の真意は分かりません。ですがニコニコ笑みを絶やさないままあんたは釈迦様ですかみたいな具合でただ無言で離れていくではありませんか。ええー……。
 まあこのあと、やれ僕が先生を叩いただの、やれ僕が先生にガンたれた(寝起きだからか目つきが悪かったらしい)だの、やれ僕が先生に喧嘩をうっただのって話が広まってですね、卒業文集にまで「○○が寝てたのを起こした先生にキレた」だのもう弁明すらさせてくれなかったわけです。寝てた僕がどう考えても悪いのとあながち嘘じゃないのとで仕方なかったといえば仕方なかったという話なんですが。

要するに『噂って怖いよ!』という反省のお話でした。

結局なんだったんだろうなあ、あれ。
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